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目標設定の書き方|職種別の具体例50選【SMART原則でそのまま使える】

2026年3月21日4分で読めますTalentBoost編集部
目標設定の書き方|職種別の具体例50選【SMART原則でそのまま使える】

「今期の目標を提出してください」——この一言にプレッシャーを感じる方は少なくありません。何を書けばいいのか分からない、抽象的になってしまう、上司からやり直しを求められる……。目標設定の書き方に悩むのは、管理職であっても新入社員であっても同じです。

本記事では、後述するSMART原則をベースにした目標設定の書き方を解説したうえで、営業・エンジニア・事務・管理職・製造現場の5職種×10例=計50の具体例をリスト形式でご紹介します。評価面談前にそのままカスタマイズして使えるよう、実務に即した内容にまとめました。


目標設定がうまくいかない3つの原因

まず、多くの人が目標設定でつまずく原因を整理しましょう。原因を知ることで、書き方のポイントが明確になります。

  • 抽象的すぎる:「頑張る」「改善する」など、達成基準が不明確な表現になってしまう

  • 測定できない:数値やマイルストーンがなく、期末に達成度を判断できない

  • 会社の方針と紐づいていない:個人の希望だけで書いてしまい、組織目標との関連性が見えない

これらの原因をすべて解消してくれるフレームワークが、次に紹介するSMART原則です。

SMART原則とは?目標設定の基本フレームワーク

SMART原則は、目標の質を高めるために世界中で活用されているフレームワークです。以下の5つの要素の頭文字を取っています。

要素

意味

チェックポイント

Specific

具体的である

誰が読んでも同じ意味に解釈できるか?

Measurable

測定可能である

数値・成果物・状態変化で測れるか?

Achievable

達成可能である

ストレッチはあるが現実的か?

Relevant

組織目標と関連がある

部門・会社の方針に貢献するか?

Time-bound

期限が明確である

いつまでに達成するか決まっているか?

MBO(目標管理制度)を導入している企業でも、このSMART原則に沿って書くことが推奨されるケースがほとんどです。次のセクションで、良い例と悪い例を対比しながら具体的な書き方を見ていきましょう。

良い例・悪い例で分かるSMART原則の使い方

同じテーマの目標でも、SMART原則を意識するかどうかで質がまったく変わります。3つの対比例をご覧ください。

対比①:営業職の場合

悪い例

良い例

目標文

売上を伸ばす

2025年度上期(4〜9月)に、既存顧客のアップセル提案を月5件以上実施し、担当エリアの売上を前年同期比115%にする

問題点/評価

S・M・Tすべて欠如。何をどれだけいつまでに達成するか不明

具体的な行動(アップセル提案月5件)、測定基準(前年同期比115%)、期限(上期)が明確

対比②:エンジニアの場合

悪い例

良い例

目標文

コードの品質を上げる

Q3末までにユニットテストカバレッジを現在の62%から80%以上に引き上げ、リリース後の重大バグ件数を前期比50%削減する

問題点/評価

「品質」の定義が曖昧で測定不能

カバレッジとバグ件数という2つの指標で測定可能。期限も明確

対比③:事務職の場合

悪い例

良い例

目標文

業務を効率化する

2025年9月末までに月次経費精算のフローをペーパーレス化し、処理工数を現状の月40時間から25時間以下に短縮する

問題点/評価

対象業務も改善度合いも不明

対象業務(経費精算)、手段(ペーパーレス化)、数値目標(40h→25h)、期限が揃っている

このように、「何を」「どの水準まで」「いつまでに」の3点を必ず含めることが、良い目標の最低条件です。

【職種別】目標設定の具体例50選

ここからは、5つの職種ごとに10例ずつ、計50の目標設定例をご紹介します。自分の職種に近い例を参考に、数値や期限をカスタマイズしてお使いください。

営業職の目標設定例(10選)

  1. 2025年度上期に新規顧客を月3社以上開拓し、上期合計で新規売上3,000万円を達成する

  2. Q2末までに既存顧客50社への定期訪問(月1回以上)を仕組み化し、解約率を前年同期比で2ポイント低減する

  3. 6月末までに営業資料を3パターン刷新し、提案からの成約率を現状の18%から25%に引き上げる

  4. 2025年9月末までにCRM(顧客管理システム)の入力完了率を100%にし、チーム全体の案件可視化を実現する

  5. 上期中にクロスセル提案を月4件以上行い、顧客単価を前年同期比で10%向上させる

  6. Q1末までに競合分析レポートを作成し、差別化トークスクリプトを5パターン整備する

  7. 2025年8月末までにオンライン商談の成約率を対面商談と同等(25%以上)に引き上げる

  8. 上期の見積提出から契約締結までのリードタイムを平均30日から20日以内に短縮する

  9. 2025年度上期に展示会・ウェビナー経由のリードを50件以上獲得し、うち10件を商談化する

  10. 四半期ごとにロープレ研修を2回実施し、チームメンバー全員の商談スキル評価を平均Bランク以上にする

エンジニア職の目標設定例(10選)

  1. Q2末までにAPI応答速度を平均200ms以下に改善し、ユーザー離脱率を5%低減する

  2. 2025年9月末までにCI/CDパイプラインを導入し、デプロイ頻度を月2回から週1回に増やす

  3. 上期中にユニットテストカバレッジを80%以上に引き上げ、リリース後の重大バグを前期比50%削減する

  4. 6月末までに技術負債リストの上位10件を解消し、ビルド時間を現状の15分から8分以内に短縮する

  5. Q2末までにチーム内コードレビューのルールを策定・運用開始し、レビュー未実施のマージを0件にする

  6. 2025年8月末までに社内向けAPI設計ガイドラインを作成し、全エンジニアへの共有会を実施する

  7. 上期中にセキュリティ脆弱性スキャンを月次で実施する体制を構築し、クリティカルな脆弱性の残存を0件にする

  8. 2025年9月末までにモニタリングダッシュボードを構築し、障害検知から初動対応までの時間を平均30分から10分に短縮する

  9. Q1末までにAWS認定ソリューションアーキテクト資格を取得し、クラウド移行プロジェクトの設計リードを担う

  10. 上期中に新人エンジニア2名のメンターを務め、3カ月以内に独力でタスクを完了できるレベルまで育成する

事務・バックオフィス職の目標設定例(10選)

  1. 2025年9月末までに月次経費精算をペーパーレス化し、処理工数を月40時間から25時間以下に短縮する

  2. Q2末までに請求書発行のミス率を現状の2%から0.5%以下に低減する(ダブルチェック体制を導入)

  3. 6月末までに社内マニュアルを30本改訂し、問い合わせ件数を前年同期比20%削減する

  4. 上期中に電子契約システムを導入し、契約締結までの平均日数を14日から5日に短縮する

  5. 2025年8月末までに備品発注フローを自動化し、月間の発注作業時間を10時間から3時間に削減する

  6. Q1末までに来客対応マニュアルを刷新し、顧客満足度アンケートの対応評価を4.0以上(5段階)にする

  7. 2025年9月末までに全部門の会議室予約のオンライン化率を100%にする

  8. 上期中に月次決算の締め日を翌月10営業日から7営業日に前倒しする

  9. 6月末までに採用管理システムのデータ入力精度を99%以上に維持し、レポート作成時間を50%短縮する

  10. 2025年度上期に社内研修を3回企画・実施し、参加者満足度を平均4.2以上(5段階)にする

管理職の目標設定例(10選)

  1. 2025年度上期にチーム売上目標1.2億円を達成し、前年同期比120%の成長を実現する

  2. Q2末までに部下全員(8名)との1on1を月2回以上実施し、エンゲージメントサーベイのスコアを3.8以上に向上させる

  3. 上期中にチーム内の残業時間を月平均20時間以下に抑え、前年同期比30%削減する

  4. 2025年6月末までに次期リーダー候補2名を選定し、育成計画を策定・実行開始する

  5. Q1末までに部門KPIダッシュボードを構築し、週次でチーム全体の進捗を可視化する

  6. 上期中にクロスファンクショナルな改善プロジェクトを2件立ち上げ、各プロジェクトで定量的な成果(コスト削減または売上貢献)を出す

  7. 2025年9月末までに採用計画の充足率を100%にし、新メンバー3名のオンボーディングを完了する

  8. 上期のチーム離職率を0%に維持し、メンバーの異動希望が出た場合は2週間以内にキャリア面談を実施する

  9. Q2末までに業務プロセスの標準化を完了し、属人化している業務を3件以上マニュアル化する

  10. 2025年8月末までに部門横断の情報共有ミーティングを月1回定例化し、他部門との連携案件を前年比2件以上増やす

製造・現場職の目標設定例(10選)

  1. 2025年度上期にラインの不良品率を現状の1.2%から0.8%以下に低減する

  2. Q2末までに設備の予防保全チェックリストを整備し、計画外ダウンタイムを前年同期比40%削減する

  3. 6月末までに5S活動の評価スコアを全エリアで80点以上(100点満点)にする

  4. 上期中にヒヤリハット報告を月10件以上収集・分析し、重大労災事故ゼロを継続する

  5. 2025年9月末までに新規設備のオペレーション研修を完了し、有資格オペレーターを現在の5名から8名に増やす

  6. Q2末までに段取り替え時間を平均60分から40分以内に短縮する(SMED手法を適用)

  7. 上期中にエネルギー使用量を前年同期比5%削減する(電力モニタリングを導入し改善策を実行)

  8. 2025年8月末までに作業標準書を15工程分改訂し、新人作業者の習熟期間を8週間から5週間に短縮する

  9. 上期中に品質管理検定(QC検定)3級をチームメンバー3名以上が取得する

  10. Q1末までに在庫管理の棚卸差異率を現状の3%から1%以内に改善する

目標設定の書き方を磨く4つの実践テクニック

具体例をそのまま使うだけでなく、自分の状況に合わせてカスタマイズするためのテクニックをご紹介します。

テクニック①:上位目標から逆算する

個人目標は、会社の経営方針 → 部門目標 → チーム目標 → 個人目標というツリー構造の一部です。まずは自部門の目標を確認し、「自分の目標が達成されると、部門目標のどの部分に貢献するか」を明確にしましょう。SMART原則のR(Relevant)を満たすうえで欠かせないステップです。

テクニック②:行動目標と成果目標をセットで書く

「売上1億円を達成する」という成果目標だけでは、具体的に何をすればいいか分かりません。「週15件の新規架電を行い、月5件の商談を創出する」という行動目標をセットにすることで、日々の活動に落とし込めます。成果目標1つに対して行動目標を1〜2つ紐づけるのがおすすめです。

テクニック③:数値化が難しい業務は「状態変化」で測る

バックオフィスやスタッフ部門では、数値化しにくい目標も多いものです。その場合は「◯◯が完了している状態」「◯◯が運用されている状態」というように、到達すべき状態を明文化しましょう。例えば「社内FAQサイトが公開され、月間アクセス数が100件以上ある状態」といった書き方です。

テクニック④:AIツールを活用して下書きを効率化する

目標設定に時間がかかる大きな原因のひとつは、「白紙からの文章作成」です。近年はAI目標設定支援ツールを活用することで、自分の職種・役割・組織目標を入力するだけでSMART原則に沿った目標ドラフトを自動生成できるようになっています。たとえばTalentBoostのAI目標設定支援機能では、組織のOKR・KPIと連動した個人目標の提案や、表現の具体性チェックまで行えるため、上司と部下の双方が納得できる目標を短時間で作成できます。

目標設定シートに書くときのフォーマット例

実際に提出するシートに落とし込む際は、以下のフォーマットを参考にしてください。

項目

記入例

目標タイトル

既存顧客のアップセルによる売上拡大

目標の詳細

2025年度上期(4〜9月)に既存顧客へのアップセル提案を月5件以上実施し、担当エリアの売上を前年同期比115%(7,500万円)にする

達成基準

①売上7,500万円以上 ②アップセル提案月5件以上(累計30件以上)

上位目標との関連

営業部の部門目標「既存顧客売上前年比110%」への貢献

具体的なアクション

①月初に対象顧客リストを作成 ②週次で上司と進捗確認 ③提案テンプレートを3種準備

期限

2025年9月30日

中間振り返り日

2025年6月30日

このフォーマットをベースに、会社指定のシートに合わせて項目を調整してください。中間振り返り日を設定しておくと、目標の軌道修正がしやすくなります。

よくある質問(FAQ)

Q. 目標は何個くらい設定すればいい?

一般的には3〜5個が適切です。多すぎると優先順位が曖昧になり、少なすぎると評価の幅が狭くなります。会社の制度で個数が指定されている場合はそれに従いましょう。重みづけ(ウェイト配分)ができる制度であれば、重要な目標に高い比率を割り当てるのがポイントです。

Q. 途中で目標の前提が変わったらどうする?

ビジネス環境の変化により前提が崩れることは珍しくありません。その場合は上司と合意のうえで目標を修正することが大切です。MBO制度では中間レビューのタイミングで目標変更を認めている企業が多いため、四半期ごとの振り返りを活用しましょう。

Q. 定性的な目標しか書けない場合は?

前述の「状態変化で測る」テクニックに加え、360度フィードバックのスコアアンケートの満足度など、間接的に数値化する方法を検討してください。「リーダーシップを発揮する」ではなく「メンバーアンケートでリーダーシップ評価を4.0以上にする」と書き換えるだけで測定可能になります。

まとめ:SMART原則と具体例で目標設定を攻略しよう

本記事のポイントを振り返ります。

  • 目標設定の書き方の基本はSMART原則(具体的・測定可能・達成可能・関連性・期限)に沿うこと

  • 悪い例は「抽象的・測定不能・期限なし」、良い例は「行動・数値・期限」が揃っている

  • 5職種×10例=計50の具体例を参考に、自分の状況に合わせてカスタマイズする

  • 行動目標と成果目標をセットで書き、上位目標との紐づけを意識する

  • TalentBoostのようなAI目標設定支援ツールを活用すれば、SMART原則に沿った目標ドラフトを効率的に作成でき、面談準備の時間を大幅に短縮できる

評価面談の前に本記事の具体例をテンプレートとして活用し、上司も自分も納得できる質の高い目標を設定してみてください。目標の質が上がれば、日々の行動が変わり、結果として評価も成長も加速していくはずです。

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